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DX推進への取り組み

代表取締役のメッセージ

弊社は、2011年の設立以来、通信サービスをはじめとしたインフラサービスを、安心・快適・便利に利用できる環境を提供することで、お客様、取引先、従業員といったステークホルダーへ新しい価値を創造し、社会に貢献してまいりました。
昨今、テクノロジーの発展や人口の減少、新型コロナウイルスの蔓延などを背景に、ソーシャルバリュー、ライフスタイル、ビジネスなどがすさまじいスピードで変化しています。このような環境下で弊社の経営理念である安心・快適・便利に生活インフラを利用できる環境を提供すると共に、新しい価値を創造し、社会に貢献するためには、自社のビジネスを環境に適応した形で常に変革させ続けていく必要があります。
これまで「人に選ばれる企業の礎を築く」を経営ビジョンとして掲げてまいりましたが、このような変革を続ける社会の中で経営理念を実現するためには、選ばれた後、以下に当社との取引を継続していただけるかという点が課題となってまいりました。
DXへの取り組みは、今後の社会において、業務の効率化だけでなく、サービス品質の向上、新たなサービスの構築など、ビジネスを変革させていくうえで、極めて重要な要素となっていると考えています。
現時点においては、社会環境の変革に加え、会社規模の急激な拡大も伴い、弊社で理想とすべき姿に比べて、デジタル技術の導入も導入済みの技術の活用もそれを扱う社員のリテラシーやデジタル人材の確保、あらゆる点で発展途上となっており、すべての項目において改善が必要となります。
こうしたビジネス環境の激しい変化に柔軟に対応し、「選ばれ続けるサービス提供事業者として」という中期経営コンセプトを実現するために、当社取締役及び代表取締役である私自らが先頭にたって、以下に示しますように、DX推進に関する戦略を立て、推進をしてまいります。

2022年12月1日
株式会社アイキューブ・マーケティング
代表取締役 岩上 直也

1.企業経営の方向性

(1) 当社の経営理念

●当社の経営理念 3つのi

当社は、創業よりinfrastructure、innovation、identityという3つの「i」を経営理念として掲げ、安心・快適・便利に生活インフラを利用できる環境を提供すると共に、新しい価値を創造し、社会に貢献していきたいと考えております。そのために全社員が一丸となって、誠実・健全・真摯に活動することを目指しております。

(2) 当社を取り巻く環境

昨今、テクノロジーの進化、ソーシャルバリューの変化、ニューノーマルなライフスタイルの常態化、人口減少や少子高齢化に伴う労働力の減少などがすさまじいスピードで変化しています。このような社会的外部環境が変化する中で当社の経営理念である3つの「i」を実現するため、現在の社会における当社を取り巻く環境について、以下のようなトピックに注視しております。

●当社の外部環境の認識
  • 人口減少と少子高齢化による労働力の低下、情報格差の拡大
  • 生活様式の変化、多様化、ワークプレイスの多様化、働き方改革
  • テクノロジーの進化、AI、RPA、5Gなどの新規格による技術革新

これらの外部環境が当社のビジネスに及ぼす影響について、当社は以下のように考えております。

●上記外部環境が当社ビジネスに及ぼす影響
  • 生活様式の変化やワークプレイスの多様化を実現するための通信インフラサービスに対するニーズの変化
  • 少ない労働力を効率的に運用し、安全かつ安定的にインフラサービスを提供する環境構築の必要性の増大
  • 最新のテクノロジーに対応したサービスの提供の必要性の増大
  • 情報格差を是正するための最適化された通信サービスを普及する必要性の増大

このような環境変化の中、我々が提供しているインターネットサービスにおいても、多くの競合他社がプレイヤーとして参入し、人々の消費スタイルやニーズなどが劇的に移り変わりました。今後、顧客ニーズはさらに高度化、多様化が進み、その変化のスピードも高速化していくと考えられます。
今後もお客さまやビジネスパートナーの皆さまにご支持いただくためにも、DXを用いて、競争力のあるきめの細かいサービスを提供し続ける必要があります。

(3) 認識に基づく経営ビジョン

●新経営ビジョン

劇的に移り変わる外部環境に迅速に対応して、3つの「i」に込めた経営理念を実現するため、2021年より当社は、中期経営コンセプトを「人に選ばれる企業の礎を築く」から「人に選ばれ続けるサービス提供事業者として」に再定義し、成長の2ndステージとして、新たな取り組みを行っています。
新ビジョンを実現する取り組みの軸として、①お客様・社員の声、②サービス品質の「進化」、③営業企画力を掲げ、それぞれのテーマにおいてデジタル技術を積極的に活用することですべてのステークホルダーから「選ばれ続けるサービス提供事業者として」、インフラサービスを通じた新たな価値の提供に尽力してまいります。

2.DX戦略

(1) 概要

当社のDX戦略は、先に述べたように、新ビジョンを実現する3つの軸である、①お客様・社員の声、②サービス品質の「進化」、③営業企画力のそれぞれのテーマについて、デジタル技術を積極的に活用することで、「選ばれ続けるサービス提供事業者として」インフラサービスを通じた新たな価値の提供を行うことです。
また、2021年から2024年を導入期と位置づけ、PDCAを回し、既存のビジネスモデルの最適化を図ることで、「選ばれ続けるサービス提供事業者」を目指し、次期中期経営計画に連動してDXの発展に向けた次期DXビジョンを策定し、既存ビジネスの収益を当社の成長ビジネスに振り向け、さらなるビジネスの改革に取り組んでまいります。

(2) 具体的な取り組みとその環境整備

① お客様・社員の声

●お客様の声

当社は、複雑・高度化するお客様のニーズを迅速に把握し、柔軟に対応するため、また、声が届くということ自体にサービスに対する安心感や快適性を高める価値があると考え、常にお客様との窓口を開き、お客様の声が届く仕組みを提供しております。新型コロナウイルスによる出社制限や労働力の低下、人員不足の中でも、デジタル技術の活用により安定的に声が届く仕組みを構築してまいります。また、お客様から得られたデジタルデータを活用することで、既存サービスの最適化、新たなサービスの開発につなげてまいります。

【具体的な取り組み】

  • CTIシステムのクラウド化
    CTIをクラウド化することにより、リモートワークでも窓口業務を行える仕組みを導入することで、外的環境に左右されにくい業務環境を構築し、安定的な窓口運営を実現。
    同時にこれまでのCTIでは取得できなかった受架電に関する情報をデータとして活用することができるようになり、より的確にお客様の声を聞く仕組みを構築。
    適切な人員配置や窓口対応の品質向上にもつながる。
  • IVRの導入
    受架電にあたり、IVRを導入することにより、お客様の対応を切り分けることで、あらかじめお客様のニーズに応じた対応を行える仕組みを構築でき、お客様の対応時間の減少等快適なサービス利用につながる。
    受架電対応後のIVRアンケートも実施しており、これにより顧客の満足度を図る仕組みを構築するとともに、得られたお客様の要望などのデータを活用して、潜在的なお客様のニーズを分析しさらなる品質向上に活かすことができる。
  • リモート接続による遠隔サポートの充実、テレビ会議の利用
    電話窓口という相手の顔や状況が見えない環境での作業をリモート接続やテレビ会議を利用することで、より的確にお客様の状況を把握することができるようになるとともに、サービスに対する安心、安全、快適性を高めることができる。
●社員の声

当社は、働き方改革が進む社会の中で、従業員の声に耳を傾け、デジタル技術を活用して、ワークプレイスの多様化に対応した勤務形態の実現や社内のコミュニケーションの活性化を行い、限られたリソースを最大限効率的に運用する仕組みを構築することで、従業員の満足度を高める仕組みを構築してまいります。

【具体的な取り組み】

  • 社外からのアクセス環境、インフラ環境の整備、セキュリティ対策の実施
    多くの個人情報などを保有するシステムへのアクセスをセキュリティが担保された状態で行えるようにするため、外部からもセキュアな環境で社内システムにアクセスできるVPNの導入及びActiveDirectoryによる認証機能の強化などの仕組みを構築する。
  • 労務管理システム、経費精算システム、電子署名システムの導入
    労務管理、経費精算、契約書業務といった出社を前提とした業務をクラウド化することにより、リモートで処理できる業務を増やし、容易にテレワークを実施することができる環境を構築する。
  • 基幹システムのクラウド化
    基幹システムをクラウド化することにより、外部からのアクセスがしやすい仕組みを作り、テレワーク環境下においても業務効率を損なわない働き方を選択できる環境を構築する。
  • 社内コミュニケーションツールの活用
    社内コミュニケーションツールを導入しており、同一環境内での従業員のコミュニケーションを行える仕組みを構築することで、セキュリティ性の向上、社内外でのコミュニケーション高速化を実現。さらに、これをより積極的に活用することにより従業員が安心してテレワークを採用することができる環境を提供する。
  • これらの取り組みを通じて、多様化した働き方に応じた柔軟な対応を行えるようになり、従業員満足度を向上させる。

② サービス品質の「進化」

当社は、お客様の声に加え、社員がサービスの品質について「進化」を常に考えて行動することで、既存サービスの最適化を図り、当社サービスにかかわるステークホルダーの満足度を高めてまいります。

●質の向上

当社は、お客様の声から得られたデータを活用することで、当社のインフラサービスの安定化、速度などの快適性を高めるため、常にサービスの最適化を行います。デジタル技術の活用により、データ活用や分析の幅が広がり、より適切なニーズの掘り起こしに寄与するものと考えております。そこで得られたデータをもとに、サービスの拡充、再設計を行い、最適化を図っていきます。

【具体的な取り組み】

  • 基幹システムのクラウド化、IVRアンケートによるお客様の声のデータ化
    基幹システム、特にお客様の声に関するシステムをクラウド化することにより、より正確なデータの分析を容易に行うことができるようになるとともに、IVRアンケートなどお客様の声をデータ化することで、これまで対応できなかったニーズを掘り起こし、既存サービスの最適化を図ることができる。
    また、これにより通信インフラサービスにおける安定的な提供や各お客様の状況に応じた高速化を提案できる仕組みを構築する。
  • 最新の通信規格への対応など、技術革新に適合したサービスを提供する仕組みの構築
●サービス維持オペレーションの効率化

当社は、デジタル技術を活用することにより、サービス維持オペレーションの効率化を図ることで、コスト削減を行い、これを原資としてさらなるサービス品質の向上に努めます。またオペレーションの効率化を図ることで、従業員の満足度を向上し、従業員の確保、維持を通じて、サービスの安定的な運営を行う環境を構築します。

【具体的な取り組み】

  • 基幹システムをクラウド化して、業務の自動化を実施
    基幹システムをクラウド化することで、他のシステムとのAPI連携の仕組みを構築する。さらにお客様の声の分析やこれに基づくサービスの最適化の仕組みを自動化することで、作業工数を削減するとともに、抜け漏れのない安定的なサービス提供を実現する。
  • RPA、AI-OCRを利用した申込書等の情報の読み取り自動化
    RPAとAI-OCRの活用による、申込書などのペーパー情報を自動的に読み取る仕組みを構築し、申込情報の入力などの業務効率の改善を実現する。また、人的なミスの介入しない仕組みにすることで、サービス自体の品質向上にもつなげる。
  • システムログ取得のRPA化
    サービスの安定的な運用に必要なシステムログの取得業務をRPAを活用して自動化することにより、省力化を実現する。
  • 封函機の導入及び書面のバーコードによる仕訳フローの導入
    お客様に送付するペーパー資料をお客様毎に設定されたバーコードを書面に添付して、これと封函機を連動させることにより、書面の封緘作業を効率化するとともに、書面の取り違いや誤発送を防止する。
●獲得率の向上

当社は、主軸サービスである通信インフラサービスという、デジタル技術を活用するための基礎を社会に安定的に提供することを通じて、社会のDX化にも貢献してまいります。そのために、デジタル技術を用いて、ステークホルダーの声を分析し、サービスの利便性を向上するとともに、安心して、快適に利用できる環境の構築を目指します。

【具体的な取り組み】

  • 当社のAI-OCRとRPA、データ突合ノウハウを用いた請求書発行業務や申込書の取込業務などの、通信サービスの取次に関するバックヤード業務の工数を減らす取り組みをパッケージ化して、当社の再卸先通信事業者に提供。
    これにより、当社の再卸先通信事業者による積極的な通信サービス(当社サービスのリブランドサービスを含む)の提案をフォローし、当社の通信サービスの獲得率向上を目指す。
  • 当社のお客様の契約期間や契約プラン、オプションの利用率、サービスの解約傾向などを分析し、各傾向に応じた原因を追究。
    お客様の属性やこれまでの傾向に応じて、サービスやオプション利用の提案などお客様対応の方法をよりきめ細やかにすることで、お客様の顧客満足度を向上させる。

③ 営業企画力

●新たな事業

当社は、ステークホルダーの声から得られたデータ(ニーズ)とデジタル技術を活用することで削減したリソースを用いて、既存サービスとシナジー効果を生み出す新たな事業へのチャレンジに取り組んでまいります。

【具体的な取り組み】

  • すべてのステークホルダーに関する声を社内基幹システムに蓄積し利用
    新たにマーケティングを専門とする部門を立ち上げ、当社のステークホルダーに関する声をデータ化して、分析し、ニーズの創出を行う。
  • デジタルワークプレイスによる生産性向上・業務効率化を通じたリソースの創出
    上記の通り、自動化やクラウド化などを通じて、あらゆる業務を省力化するとともに、テレワーク環境を整備することで、人材、資産等のリソースを創出する。

これらの取り組みを通じて、既存サービスとシナジーを生み出す、新たな事業へのチャレンジに取り組んでおります。
これまで取り組んできた参考事例として、これまで自社で利用し、蓄積したノウハウをもとに、当社のサービス提供事業者に対して、AI-OCRとRPAを活用した請求書業務、申込書の取り込みの自動化の仕組みを当社サービスとしてリリースして、他社のDX化にも貢献する取り組みを子なっております。今後も積極席にこのような新たなサービスの創出に尽力いたします。

(3) 体制・組織及び人材の育成、確保案

●体制・組織について

当社では、DXをより強力に推進するために、部署を横断して戦略を周知し、これを実現するための取り組みを検討、実施していく体制を構築する必要があると考えております。
そこで、トップ自らが先導役となるべく、代表取締役を実務執行統括責任者として配置しております。さらに、当社のすべての各部門の長を集めた会議体をDXを推進するための組織として位置づけ、会社全体でDXに取り組むことといたしました。
加えて、これまで管理部として一つにまとめられていた部署を、品質管理やITの推進、社内ネットワークの構築、基幹システムのクラウド化を担う部署や、自動化を設計する部署など、それぞれの専門分野ごとに独立させ、個々の機能を高めるとともに、より人材を確保しやすい環境を構築して、DXをより実現しやすい組織編制にいたしました。
また、新たにマーケティングを専門とする部門を立ち上げ、社内外で得られたデジタルデータを積極的に利活用することができる体制を整えて、DXの推進をフォローアップしてまいります。

●人材の育成・確保案

当社では、DXを推進するために、会社全体のデジタル技術への理解を底上げする必要があると考えております。

  • デジタル人材の確保
    デジタル人材を確保しやすい環境を整えるため、上述のようにデジタル人材を配置する部門を独立化させ、採用窓口を拡大いたしました。また、キャリア採用を強化するとともに、OJTの仕組みを整え、新入社員の積極的な配置を行える環境を整えていきます。
  • デジタル人材の育成
    デジタル人材を育成するために、全従業員を対象として、デジタルリテラシーの向上を図るための情報セキュリティ研修などを定期的に実施していきます。また、提携している社外の研修機関での研修受講を積極的に促すとともに、動画配信などを活用した研修の提案などを行っていきます。さらに、資格支援制度などを導入するため、社内での推奨資格の定義化など検討を行なって参ります。

3.DX戦略の達成度を測る指標

当社のDX戦略である①お客様・社員の声、②サービス品質の「進化」、③営業企画力のそれぞれのテーマについて、デジタル技術を積極的に活用することで、「選ばれ続けるサービス提供事業者として」インフラサービスを通じた新たな価値の提供を行うことを実現するため、以下の指標を設定して、DX戦略を推進していきます。

【具体的な指標】

  • 顧客満足度(IVRアンケートなどで収集したお客様の声をもとに算出)の向上
  • 主要サービスの継続率
  • DX推進スコアの平均値を向上
  • 主要システムのクラウド化率、自動率の向上
  • 時間外労働時間数平均値を改善
  • 社員のデジタルリテラシー向上に関する研修の受講率の向上

4.弊社のセキュリティ方針

https://icube-m.com/security/

以上

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